刻雲録

言霊の幸う国で、言葉が見せる風景を感じる

2018-01-01から1年間の記事一覧

かなしみよ

悲しみが見える 遠くでひっそり 悲しみは微かな火を灯す 真夜中の淡雪のなかで 新緑をかきわける木漏れ日のなかで 日暮れの街並みに浮かぶ窓のなかで 私の青ざめた心のなかで 小さく 慎ましく 微笑ましく 狂おしいほどに愛しい悲しみよ 代え難く美しい悲しみ…

はじめに

飾らない日々を綴るではなく、飾っていない日々の一瞬を綴る。それは意識的な表現を超えた純度の高い自己実現といえる。しかしそれゆえに「あなた」は一方的に言葉を受けることになる。おもしろくないかもしれない。 言葉の本質を考えてみる。 私に限って言え…