刻雲録

言霊の幸う国で、言葉が見せる風景を感じる

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

夏の終わり

夏の終わりの寂しさが胸の内を激しく打つ遠くに響く雷のように飛沫を上げる夕立のように 夏の終わりに背を向けて僕らは、またここに集う何から逃げてきたのか問わず誰を求めてきたかも聞かず 二度は来ない夏の大空に命を燃やし尽くすと誓い世界に抗い組伏せ…

グルメ番長

ところで私はグルメである。 根本的に無趣味な私が唯一趣味と言えそうなものは、実のところ「食事」なのかもしれない。おいしいものを食べることは幸せである。誰かと食べるのはもっと幸せである。これまでに甘味番長、おやつ番長と数々の称号を欲しいままに…

社会的弱者から考える存在と意識 ~その2~

次は歴史的に福祉を見ていくと述べたが、投稿の時期を同じくして世間はある有名人の社会的弱者に対する差別的発言への批判に夢中である。毎度のことながら問題の上っ面を撫で回しただけで大衆的な正義を勝ち取った気になる脳内お花畑な勘違い人間の巣窟たる…

社会的弱者から考える存在と意識 ~その1~

社会的弱者とは我々がその存在を定義付け、意識し始めたときに生まれた者たちなのかもしれないと、歴史を辿るうちに思うことがある。双方に弱者との刷り込みがなければ分け隔てなく社会と接することができたであろう人々が、福祉全盛の現代にも一定数いる。…

青森紀行

私が自分のいいと思える唯一の性質は、年柄もなくいつでも花鳥風月にはしゃぎ回るところである。人間界ではそうないが、自然界においてはよく鳥肌を伴う感動を覚える、そんな自分だけは愛しく思えるのだ。 一方で嫌いなところは掃いて捨てるほどあるが、ひと…

縄文時代とは①

全くもって私の旅は充実しすぎている。お陰で記録はおろか記憶すら追いつかない。 旅はこれまでにも「楽しい」と思える場面がいくつかあった。しかしそれは一時的なものであり、旅そのものを包括しうる感情ではない。「楽」の性質は継続性に欠けるところにあ…

旅の共有の前に

最近になって初めて、資料館の類いにおいて館内撮影が許されていることを知った。無論、施設側としては暗黙の了解という体であろうし、明確に禁止としているところもある。 理由は様々だろうが、フラッシュで資料を痛めないなどといった配慮を前提に撮影が許…