2018-11-22 かなしみよ 詩 悲しみが見える 遠くでひっそり 悲しみは微かな火を灯す 真夜中の淡雪のなかで 新緑をかきわける木漏れ日のなかで 日暮れの街並みに浮かぶ窓のなかで 私の青ざめた心のなかで 小さく 慎ましく 微笑ましく 狂おしいほどに愛しい悲しみよ 代え難く美しい悲しみよ 鋭く 冷たく 憐れみをもって この私を断罪せよ