刻雲録

言霊の幸う国で、言葉が見せる風景を感じる

随筆

マウントを取ることに、何の躊躇いもない時代

下記の記事に現代に蔓延る病魔が見えるので、記事内容に対する意見ではないが、思うところを述べたい。https://news.yahoo.co.jp/articles/c4fc68eefd958bba519a85be034db33bd567a7d0 ここで言う大人たちの思慮浅さに辟易とする。彼らの批判のほとんどが言論…

紡ぎ出すことの苦しみ、抜け出すことの安らぎ

私の稿は極端な言論ばかりだと思われるかもしれない。事実、言葉というものが真実を表し得ない「道具」である以上、言葉を使えば正か否か、右か左か、貴か賤か、のような二極的表現に流されざるをえないのである。あるいはその前提を踏まえ、表面的な感情や…

NHKラジオを聞いて

たまたま聞いていたラジオに思うところがあり、眠気眼で脈動の激しくなるような「ご意見」を公式サイトに送った。だが文字数制限に苛まれてしまい、消化不良を起こしかねないために当ブログを利用して気持ちのいい朝を迎えることにする。 いや、それができな…

食品偽装から見る日本の体質

熊本におけるアサリの産地偽装問題が衆目を浴びた。 相変わらず正義の立役者になりたがる報道機関と政府の厚顔無恥さにあきれ果てるのは私だけか。 これまでも社会問題の度に事の正否を問うただけで何か好転したことがあっただろうか。 周知の通り食品偽装は…

夢について②

前稿にて「叶わないのも夢」と書いた。 確かに夢にまで見るものだから叶えば嬉しいが、叶わなくとも夢を見る、ただそれだけで心が豊かになることもあるだろう。 また何らかの影響で夢が果たせなくなることは、例えばこのコロナ禍において多くの人が経験した…

夢について①

夢について書きたい。 しかしながら世間一般的な「我が夢を語る」類いの話題でないことは、聡明なる当ブログ読者にとっては言うまでもないことだろう。物事の本質を捉えるために常識的な視点をずらしてみるという試みとして読んでいただきたい。 「夢を現実…

②自己を内観する ~歩~

歩くことは思考の源であり、また思想そのものであるという思いのもと、絶えず歩き続けてきた。足の感覚にも着目し、漫然と歩くのを嫌い、どこで何をどのように踏んでいるのか足で気付くことを狙って底の薄い履き物を選んだり自作もした。果てはアスファルト…

旅の共有の前に

最近になって初めて、資料館の類いにおいて館内撮影が許されていることを知った。無論、施設側としては暗黙の了解という体であろうし、明確に禁止としているところもある。 理由は様々だろうが、フラッシュで資料を痛めないなどといった配慮を前提に撮影が許…